‐HIP HOPやナードコアのDJからどうやってFUNKOTに行きついたんでしょうか?
DJ tagosaku そのナードコアをやっていた政所さんがビックリするぐらいこれは凄い凄いと推している音楽があると、ちょうどその時にポップンミュージックにFUNKY KOTA、当時はまだFUNKY KOTAっていう呼び方でした、そのFUNKY KOTAのAKATSUKIっていう曲が入って、僕はポップンミュージックをやらないので友達が「政所さんが言ってたFUNKY KOYAの曲がポップンにも入ったよ」って言われて、トラコタの初期のやつで初めてFUNKOTを聴いたんです。
DJ tagosaku そこまでうわーってなる感じはなくて、途中でBPMが変わって面白いなって思いましたね。J-COREもナードコアもやってHIP HOPを挟んでっていうのもやりたかったんで、テンポを買える手段としてFUNKOTを使おうと思ってました。ポップンのは日本人が作ったものらしいので、ちゃんとインドネシアの人が作ったものを聞こうと調べたら、次から次へとヤバイ曲しか出てこなくて、いつの間にかFUNKOTしか聞かないっていう風になって。色んな情報を調べていると、どうしても政所さんのところにたどりついて、タマフルとかSpeed King RadioのPodcastを聞いて、音声情報だけを頼りに「チンチャンってどんなつづりだ?」って(笑)。でも一つ見つかると芋づる式に見つかるので、知らない間に100曲とか200曲になって、DJでかける曲が8割がたFUNKOTみたいなセットになってきました。
‐その時の周りの反応はどうだったんですか?HIP HOPのDJがいきなり違うことをやっているとビックリされませんでした?
DJ tagosaku 久しぶりにあった友達からHIP HOPの話をされても全くついていけなくて(笑)。初めてFUNKOTを取り入れたプレイをした時は、結構反響はありましたね、っていうのはその最初っていうのがネット上でのLoopy Relayだったんです。
HIP HOPのイベントにも引き続き呼ばれて回してたんですけど、FUNKOTがかけられないんです。BPMは倍になっちゃうし、オープンでかけてもいまいち他のDJさんの反応も鈍いんでこのままかけたら後でラーメン屋さんで怒られるっていう(笑)。で、そんな状態が続いていたんですが、京都のアニソンの兄やんっていう元々HIP HOPをやっていた人がいて、HIP HOPではDJ KAZUって言う名前でやってたんですが、その方にその当時の状況を話したら、「それならお前はHIP
HOPに混ぜるとかじゃなくて、FUNKOT一本でやったほうがいいよ」って言われて、そのひと押しがあって、ちょうどその時にRichiterさんにパーティーのお誘いを頂いて、FUNKOTだけまわすDJになりました。
‐ブログのバイオに、政所さんのDJに衝撃を受けるとあったんですが、それは今でも覚えていますか?
DJ tagosaku 覚えていますね。cafe la siestaっていうChiptuneの凄い人達が夜な夜な飲んでいるバーがあるんですが、そこの10周年記念パーティーに政所さんがゲストで出てて、その時は僕がまだFUNKOTにのめりこむ前ぐらいだったんですが、政所さんのプレイを聞いて「なんて凄い曲をいっぱいかけるんだ、全部キラーチューンみたいな曲やないか!」って衝撃を受けましたね。昔、衝撃を受けたDJ HI-Cさんの衝撃とはまた違って、スクラッチだと見ていて楽しいというのがあるんですが、政所さんはすごい楽しいアガルっていう感じで、それきっかけで曲を集め始めたんです。
‐それから今に至るんですね。ちなみに自分のDJを他のFUNKOTのDJと比べてみて、特徴とかはありますか?
DJ tagosaku 割と色々かけますかね、あんまり偏った感じにはしないようにしてて、後は凄くわかり易い選曲にしようと思っていますね。
soloist それは特徴であるよね、自分のREMIXした分かり易いフックのある曲をかけて、そのフックがRichter君とかとはまた違って、ド直球のさくらんぼとか「WOW WAR TONIGHT」のREMIXとか。
DJ tagosaku 変化球じゃなくて、ド直球のストレートが好きなんで、そういうのとか、最近はスクラッちもやんなきゃいけないなとか思っているので、ダウンビートでスクラッチを入れ始めたりとか、2枚使いをいれてみたりとかをしてますね。
‐まさに今までの音楽遍歴が今のプレイに集まっているっていう感じですね。
DJ tagosaku そうですね、ユーロビートみたいなシンセもあるし、HIP HOPのような声ネタのエッセンスもあるし、ダウンビートでどんな曲にもできたりもするし。
‐ド直球を投げてお客さんを喜ばせたいっていうのは長年の下積みの経験がでているんでかね。
DJ tagosaku 下積み時代の経験がいかされるというか、よくよく考えたらこれしかないなっていう結論にならざるを得ないというか。元々は色んなジャンルの曲を縦横無人にかけたかったんですよ、DJ WILDPARTYさんみたいに、アニソンから歌謡曲からJ-COREまで全部1時間で繋げられるぜっていうのをやりたかったんですけど、これFUNKOTっで全部できるじゃんっていう。それにFUNKOT以上にヤバいダンス・ミュージックもそうそう出てこないと思うんですよ。
‐なるほど。ここで去年の11月の第1回MEGA DUGEMの話をお聞きしたいんですけど、どうでした?
DJ tagosaku みんなと同じ感じで、あんまり実感がないというか。今日はMEGA DUGEMのTシャツをちゃんと着てきたんですが「あーちゃんとMEGA DUGEMあったわ」って(笑)ずっとふわふわしてたのは覚えていますね。足がついていない感じで、「うわーうわーめっちゃ人いるー、上も下もすげー」って。政所さんも同じ感じで外にいて「中に行かないんですか?」って聞いたら「恐くて中にいけないんだよー」って「あーなんかわかります」って(笑)そうこうしているうちにHANGERさんが来て話しをしたしりて。
‐自分の中のハイライトってありますか?
DJ tagosaku インドネシアもの「Baik Baik Sayang」とかをかけた時に、最前列でインドネシアの女の子がめちゃめちゃ歌って「これよーこれよー私はこれを待ってたのよー」って感じで歌ってて、その光景が焼きついてますね。hayabusaのDJは時間が真裏で見れてないんですが、ハイパヨさんも見れたし、政所さんもギリギリ見れたし、HANGERさんも見れたし。あとは今まで会ったことのなかった人にも会えたり。それと行く前から凄い楽しかったんですよ。Richiterさんの車で来たんですが、僕もRichiterさんもよしさんもピアノ男も、みんなふわふわなってるし、これから凄いことがおこる、凄いことがおこる、っていう感じで車の中から楽しかったですね。
‐DJとは別にtagosakuさんはFUNKOTの作り手としての側面もあると思うんですが、その時に気を付けていることとか、自分の特徴とかってありますか?
DJ tagosaku とにかく現地の音に近づこう、近づこうっていう一心です。だいぶ近くなってきたと思うんですが、でも何かが違って、ブライアンとかに聞いてみても絶対に言わなくて、当たり前だけど教えてくれるわけはないんですよね。向こうは高い金払って学校にいってるので、でもヒントだけでもおしえてくれないかなぁって聞いてみたり(笑)
soloist FUNKOTのシーンに入ってからでもその下積みがはじまるんだね。
‐ソロさんから見てtagosakuさんの曲はどうですか?
soloist たごちゃんは、やっぱりネタのチョイスがいいですね。
DJ tagosaku ナードコア的な要素があるかもですね。ディスク百合おんさんにも衝撃をうけて、佐伯誠之助さんとか。
soloist そういう要素が見え隠れするところも特徴だと思います。
‐自分が作った曲の中で一番の自信作はどの曲になりますか?
DJ tagosaku う~ん、迷うなぁ。。。でも一番反響があったのは、アニメの「機巧少女は傷つかない」っていうの「回レ! 雪月花」のREMIXと、自分の中でうまく行ったなって感じるのはYAVAY PHAT BASSですね。
DJ tagosaku 「WOW WAR TONIGHT」もお気に入りの曲ですね、2番目か3番目に作った曲で、ダウンビートのあるFUNKOTでスピードをあげてその後ジャングルに繋いでたりしてたんで、ジャングルとかだと違和感なくREMIXできるはずだと、それと世界で一番うれたのジャングルがたぶんあの曲なので。
‐(笑)確かに。
DJ tagosaku なのでこれしかないと。思い入れもある曲で、小学校1年生ぐらいの時に友達と意味もわからずあの曲を歌いながら学校から帰っていたので、凄い頭に残ってREMIXしたかったですよね。でもまだ気に入らない部分もあって、2013も作ったから2014も作ろうかなと。お気にいりの曲はFUNKOTERとして毎年毎回作り変えていかないと、とは思っています。
‐これからの告知的なものはありますか?
DJ tagosaku 一番近いのはDugem Di Osakaがまた大阪心斎橋のLampoonであるので、今回はDugem Di Baratチームは最近凄い忙しくてパーティーを打てていないんですが、ともゆ君がhayabusaの後をついでやってくれるので、大きいゲストさんもいれて、ガッツリ一晩中FUNKOTで盛り上げたいなと思っています。あとはDugem Di Baratは最低でも年4回はやりたいんですね。それとFUNKOTを一晩中聞いていることが物凄いしんどいと思ってる人もいるみたいで、
‐未体験の人だとイメージとしてはあるかもしれないですね。
DJ tagosaku なので他のイベントにでたり、他のジャンルの人をよんだりして一緒にイベントをやっていければなと思っていたりしますのでご期待ください、関西もがんばってます。
‐あとTWITTERで質問を頂いてんですが「かなり初期からFUNKOTを掘っていると聞きました、以前と現在とで掘る環境、堀り方の変化や、エピソードがあればお聞かせください」
DJ tagosaku ちゃんと堀り出したのは2010年ぐらいで、当時誰も情報を持ってないので、ひたすらFUNKY KOTAとかFUNKOTで調べたり、「あれスペルあってるか?」っとか、でてくる言葉も全部インドネシア語なんで試行錯誤しながら調べてましたね。エピソード的には、色んなリンクを踏みまくるっていうのをやってるうちに、ウイルスソフトはいれてたんですが、そのソフトが信じられないぐらいに警告を発し始めて(笑)「あー!!!」ってなってLAN抜いて、大丈夫かなーって。
DJ tagosaku 一度堀り方をおぼえてしまうと、さっきも言ったみたいに芋づる式に見つかるし、どんな語句を使って調べたらいいとか、CYBER DJで検索するのか、CYBER DJ TEAMで検索するのか、TMを入れて検索するのか、CYBERとDJをくっつけるとかくっつけないとか、色々試してみたり、あとは「どこでFUNKOTきけますか?」と聞かれることもあって、YouTubeでDugemって検索したらいっぱいMIXがあがってるんで、昔はそこまであがってなくて、
soloist 昔に比べるとだいぶ増えたね、向こうのクラブMIXみたいなのもあがってるしね。
DJ tagosaku ブライアンが「Are You Ready」ってちゃんと言ってるやつとか、
soloist バンジャルマシンのDynastyじゃなくて、AthenaっていうクラブがあってそのYouTubeチャンネルがあって、そこにまるまる3時間MIXがあがってたり、いい時代になりました。
DJ tagosaku ほんと昔は何もなかったで。DUGEM 2014って検索して、「DUGEM 2014 NEW MIX」って書いてあんのに聞いてみたら2012年頃のMIXで(笑)。あれーみたいなのもあったりしますが。
‐トラップですね(笑)
soloist あとはFacebookをやろうですね
DJ tagosaku そうですねFacebookとかでインドネシア人と友達になると割と情報が得られますね。別に話しかけなくても、フォローしてるだけで情報はくるので。
‐インタビューも最後になりますが、最後に言い残したことなどありますか?
DJ tagosaku 東京だけじゃなくて、関西もちゃんとみんな本気、ガチでやってますので、一度イベント見に来て欲しいなと。3月8日にDugem Di Osakaがありますし、Dugem Di Barat DJチームのTwiiterやFacebookページもありますんでフォローして頂いたら、Richiterさんや僕がでるイベントのこともつぶやいていたりするので。
‐関西でもFUNKOTが現場で聴けるということですね。
DJ tagosaku 全然聴けますね。月に2,3回は聴けますね。Richiterさんが関西のアニソンREMIX界隈で名前が売れ出しているんで。それとともゆ君も色んなところでやってたり、彼はHardcoreとかJ-COREとか、ハピコアのイベントによく来てて、その界隈と中が良かったりするので、そういうイベントにも出てますし、京都とか大阪では多い時は月に3回以上現場できけるはずです。
‐一度でかい音で、
DJ tagosaku 現場で聞くと全然違うので、アボさんスタイルで。
‐頭をスピーカーにつっこんで(笑)
soloist そうしたら人生変わっちゃうかもしんないね。
‐tagosakuさんもHI-Cさんと政所さんのDJを体験して人生が変わったわけですもんね。
soloist 次はDJ tagosakuが誰かの人生を変える番ですよ。
DJ tagosaku ヘッドフォンや家のスピーカーと、クラブのドでかいスピーカーの大きな違いって耳だけで聞いてるか体で聞いてるかっていうのが大きいんですよ。知り合いで障害者福祉の仕事をしている人から聞いた話で、耳が聞こえない人って洋画を凄いいっぱい集めてるんですって。なぜかというと字幕が必ずついているので、映像と字幕で全部物語がわかるんですって。で、家にDVDが何千本もある人もいて、耳聞こえないんでスピーカや音をミュートにしてるのかなと思うじゃなですか。でも違って、ウーファー(低音再生を担当するスピーカー)だけあるんですって、横にウーファーだけ置いて近所迷惑にならないぐらいまでウーファーのボリュームを上げて、映画を見ると爆発のシーンで振動がくるんですよ。それで体感ができるそうなんです。だから音は耳以外の部分でも体感しているし、骨伝導で入ってきたりもするので、現場できくと雰囲気もありますしね。現場で是非一度は体験してみてほしいですね。
‐長時間ありがとうございました!
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