2014年10月29日水曜日

DJ JET BARON × 丸省 『ラジオ・デイズ EP』インタビュー!


MEGA DUGEM vol.2に参加頂いた丸省さんがDJ JET BARONとがっぷりよっつを組んた
配信EP 「ラジオ・デイズ EP」のiTunes予約が開始!
この2人のインタビューをお届けします!

 - まずお伺いしたいんですが、「ラジオ・デイズ」はどのようにして生まれたんですか?

政所 我々の出会いは元々ラジオが発端になっているんです。あの曲聞いてもらえればわかるとおり、元々丸省さんが物凄いAMラジオフリークで、僕はTBSラジオで3年間「ザ・トップ5」という番組をやらしてもらっていて、丸省さんはその時の第1シーズンのリスナーさんだったんですよ。僕自身、ラジオをやらしてもらった最初の反応って、twitterとか知り合い以外からはなくて、何十万人が聴いてるっていうのも分かってはいるんですがなかなか実感はできなかったんですよ。

ある日、acid panda cafeでイベントがないバー営業の時に、見た感じラップをやってそうな人が泥酔で現れたんですよ()。お客さんは何人かいたんですが、お客さんがラップできる出来ないに関わらず、全員にフリースタイルをしかけていて、わー凄い人が来ちゃったなって()。それが丸省さんだったんですよ。

- その時にお二人が初めて出会われたとのことですが、丸省さんは政所さんに会う前の印象はどうだったんですか?

丸省 いや~、もう出会ってましたね、ラジオで。

- ()

丸省 初めて実際に会いに行こうと思った時に、既に知り合いとして行っちゃったんでしょうね。

- そもそもなんで行こうと思ったんですか?

丸省 「ザ・トップ5」を聞く前は政所さんのことは全く知らなかったんですが、ある時の放送で政所さんが自分の童貞喪失話をラジオでされてて。

- シーズン1で、いきなりパートナーのTBSアナウンサー蓮見さんに26歳で童貞喪失したって言ったやつですね。

丸省 それで何なんだこの人は?!ってなって。すぐ嫁に「聞いてくれ!聞いてくれ!」って。

-  ()

丸省 そしたら、「あーあんたは好きそうねー」って。

- ()

丸省 その放送で道玄坂でお店をやってるっていうのを聞いて、行ってみようと思ったんです。

- なんで泥酔だったんですか?

丸省 なんか緊張しちゃってて、立ち飲み屋でメチャメチャ飲んで来ちゃったんです。

- 自分の好きなラジオの人と会うんだから緊張しますよね。

丸省 自分の中では吉田照美さんのイベントに行く時以来の緊張でしたね。

- ()。その時は高野政所という人の姿形は知ってたんですか?

丸省 俺、基本的にラジオに出てるパーソナリティの人の顔とかって検索とかで見たくない人なんですよ。官能小説でオナニーするっていうか。

政所 ()。なるほど、イマジネーション派ですね。

- 会う前の印象はどんな感じだったんですか?

丸省 うちの嫁の話にまたなっちゃうんですが、「この人、袴田くんみたい」って、

- え?袴田って袴田吉彦?

丸省 はい。

政所 (爆笑)。これ、ラジオマジックというか、リスナーさんに勝手に絶望されるというか()

丸省 絶望ですか?!

政所 僕は声だけイケメンっていうジャンルに属してますよね。イメージと違う問題っていうのは皆さん思われるんですよね()

- 丸省さんの最初に会ったイメージはどうでした?

丸省 いや~ホント泥酔してて覚えてないんですよ。

- ()

丸省 赤い帽子しか覚えてなくて。

政所 しかもその帽子が、別に俺が被ってた訳じゃなくて、その時たまたまお店にいたABO君なんだよね()。それぐらいに泥酔してたんですが、数日後にシラフでまた来てくれたんですよ。

- その後に丸省さんがFUNKOTに出会うというのは別のインタビューで語られているので是非そちらを参照して頂くとして、そんな出会いをしたお二人がなぜ今回の曲を作ったんですか?

政所 FUNKOTの曲でFUNKOTを歌うっていうのは「FUNKOT ANTHEM」や「ENAKER'S HIGH」でやってて、そういうジャンルのことを歌うこと以外のことを考えた時に二人が出会ったキッカケでもあるラジオの話はしないといけないかなっていうのがあって、それで作ることにして、歌詞は丸省さんに完全にお任せしました。

- トラックもいわゆるFUNKOTのイメージよりも少し優しい感じですね。

政所 そうですね。シンセ一辺倒というよりも、ちょっとしっとりしたものになりましたね。

- 丸省さんはいかがですか?

丸省 ラジオは自分にとって古女房というか、近くにいすぎて、そういえば出会いは何だったかなって振り返りながら綴ったラジオへの手紙ですかね。

- ご自身の中ですきなリリックってありますか?

丸省 どの部分というよりも、自分の人格を形成していった人達というか、自分のルーツを再確認できましたね。

- 個人的に好きなラインは「時を戻してお願いスジャータ」で、これはラジオファンは絶対反応しちゃうと思います。

丸省 あとはラジオ最終回の悲しい感じもいれていて。最終回って学校のクラス替えで好きな子に会えなくなる感じがありますよね。ぽっかり穴が空いちゃうけど、でも5年生になたら別の子を好きになっちゃうっていう。

- なるほど。

丸省 そういう切なさがラジオの最終回にはあるんですよね。

- 特にテレビとは違って年単位の長いスパンですもんね。

政所 リスナーさんとの距離が近いですよね。僕は以前男だけでシェアハウスに住んでいた時に、プリキュアおじさんが、申し訳ナイトか何かで初めて宇多丸さんを見た時に「一方的な親しみがヤバイ!」って言ってて。あーなるほどなぁって思って。たぶん丸省さんが最初に僕と会った時もそうだったと思うんですが、すごい心の位置が近いメディアなんだなぁって再認識しました。丸省さんのリリックも切実というか、本当のことしか書いてない、本当に影響を受けてこうなってるんだなぁって。
丸省さんがラップをやるキッカケの一つが、伊集院さんがやってた荒川ラップブラザーズとかだったりするっていうので、人となりがラジオで形成されたんだって思いましたね。俺もラジオをやっている時にそういう思いで聞いてくれた人がいたんだなぁっていう再確認になりました。

- サビを歌うメグさんというのはどなたですか?

丸省 私の実の妹なんですよ。
メグ

- ミュージシャンなんですよね。(バンド The Millibar3のHPはこちら

丸省 バンドをやってるみたいで、この曲がきっかけで家族が仲良くなったというか。

- それまでは疎遠だったんですか?

丸省 妹は友達に兄がいることを言ってなかったみたいですね。

政所 それぐらいのレベルで!

丸省 ほんと交流がなかったんです。

政所 メグさんに歌ってもらうことになったのも、偶然なんですよね。最初に丸省さんがお願いしていたシンガーの方が前日ぐらいに急にダメになって、もうレコーディングだしマズイよねってなった時に丸省さんの頭によぎったのが妹だったという()

- 実際、当日に久しぶりに会ったんですか?

丸省 いや、そのちょっと前にアシパンの九周年のイベントがあって、その時に頼んでいた人がダメになるかもで、保険的な感じでFUNKOTを聞かせるために連れてきてたんです。

- それが何年ぶりぐらいだったんですか?

丸省 それが、、、45年ぶりぐらいだったですかね。

政所 結構会ってなかったんですね。

丸省 実家帰った時に、親から妹がバンドやってるとかは聞いてたんですが、その程度でしたね。

- ちなみに「ラジオ・デイズ」はご両親には聞かせたんですか?

丸省 なんか妹が聞かせたみたいですね。

政所 丸省さんは秘密結社MMRというグループをやってて、代表曲に童貞を応援する「童貞UP」という曲があるんですが、アシパン9周年イベントの時にメグさんはそれを歌っているのを見たと。音楽活動をやっているのはなんとなく知ってるけど、人前でラップやってるのは初めてみたと。その「童貞UP」っていう曲はどっちかっていうと面白な曲なんですが、それを歌ってるお兄さんはどう思う?って聞いたら、「かっこ良かったです」って言ってまして、あーこれはいい兄妹だ、音楽で家族が仲良くなっていくのをマジマジと見ることができて凄いこころ温まりましたね。結果としても良かったですよね。



丸省 凄い良かったです!妹がスタジオに到着した時が、ちょうど抹君が別の曲のレコーディングが終わる頃で、抹君暑くなって汗でビチョビチョになっちゃって上半身裸だったんですよ。その時に妹が到着して、後から聞いたら、抹君は上半身裸、政所さんはずっとうーんって腕組んでて、これはとんでもないところに来ちゃったなぁって思ったそうです()

- 2曲目の「AVNY F」について教えて頂けますか?

政所 僕もともと日本語ラップが凄い好きなんですが、やっぱりマイクリレーものがラップの華だなと思ってて。昔はラッパーの知り合いは周りにそんなにいなくて。でもずっと一度はアゲアゲでマイクパスできるものを作ってみたかったんです。
そんな中で、自分のお店のacid panda cafeMCバトルのイベントをやってもらっているんですが、その中でかっこいいと思う人が結構いて、丸省さんと「FUNKOT ANTHEM 2014」でご一緒したこともあったんで、丸省さん伝いで声をかけてもらって快諾してもらったんですよね。

丸省 その前に「AVNY F」のメンバーはFUNKOTの動きチェックしてくれてて、政所さんがヤバイっていうのも分かってくれてたんです。頼もうと思って電話で「政所さんが」って言った瞬間に、「はい、やる!」って言ってくれました。

- DUB-TさんはMEGA DUGEM vol.2に丸省さんのサイドで入ってらっしゃってたのでFUNKOTのことは知っていたと思いますが、後のお二人はどうでした?

丸省 B.A.D君は決まったあとに現場に来てくれて、YOS-MAGは前からFUNKOTのイベントにもきてくれてました。

- レコーディングはどうでした?

政所 なかなか大変でしたよ。みんなアンダーグラウンドでしっかりやってる方なんで、そのへんの尊敬もありつつも、メジャーから出すってことで一発で通ることってなかなかなくて、しかも今回はディテクターから歌詞の直しが入るっていう。

丸省 みんな、そんな経験がないからね。

- 普通ラッパーはそうですよね。

政所 自分で書いたものをそのまま歌ってきた中で、初めてダメ出しがあったことは結構衝撃だったようで。

丸省 最初は衝撃だったようですね。

- どんな感じだったんですか?

丸省 「えーなんだよ、それ?!」「何、直しって」「俺のリリック!」っていうのもあったようですが、「こうこう、こうしてくれ」って部分を直してみた結果、こういう見方もあるんだって、みんな書いた後に客観的に見るようになったっていうか。

政所 恨まれる対象のディテクターが別の仕事で途中で抜けて、それから俺がディレクションをやったんだけど、なかなか大変でしたよ。

- 具体的には?

政所 最初はみんな楽しいから空気もいいんですが、人間テンションって一定してなくてそれぞれの人のタイミングでそれぞれ落ちる瞬間があるのが手に取るようにわかるんですよ。みんなストリートでリアルにやってる中で、僕ができるのは道化を演じながら機嫌をとって()

丸省 政所さんが周りを見ながら気遣ってて、ボーカルブースにいて上手く出来ないと政所さんが見えるところで盛り上げてくれてて()。精神的リーダー、プロデュースってこういうことなんだって。

- 飲み会で凄い気がつく女の子のような。

政所 「大丈夫?グラス空いてない?」みたいな気持ちでやってましたね()。途中で「これ朝までに出来上がんねぇだろ」ってなったんですけどなんとか上げたいと思って。

- この中には実は政所さんの声もどこかに入ってるんですよね。

政所 一箇所入ってますね。

丸省 その政所さんの声録りでみんなの心が一つになりましたね。朝4時前ぐらいだったんですが。

政所 そうですね()

丸省 それでなんとか最後まで持っていけたんですよね。

- どの場所かっていうのは是非聞いて頂いて。

政所 たぶん聞いたら一発でわかりますからね。

丸省 それと、自分はFUNKOTにはまってヤバさに気付いた人間なんで、HIP HOP側の人にも同じようにこのヤバさを感じて欲しいと思ってっていうのがコンセプトですね。アンダーグラウンドのHIP HOPのヤバさもこの曲聞いたら伝わると思います。両方の人に聞いてもらいたいですね。

-  ちなみに「ラジオ・デイズ」の中にはある大物の方が参加していますが、そのエピソードを教えて頂けますか?

丸省 ちょうど政所さんがいる席に、あの人が座ってましたね。

- あの人とは?

政所 リリックの中にもでてくるんですが、TBSラジオのリスナーにはお馴染みの交通情報センターの阿南京子さんです!

丸省 東京コンクリート砂漠のオアシスであり女神ですよ。

- なんで阿南さんが参加することになったんですが?

政所 曲が出来上がった後ぐらいに丸省さんが「阿南さんの声なんとか入れられないんですか?!」って()。要は丸省さんが阿南さんの大ファンでっていうところですね。もともとこの曲ができるきっかけはラジオが繋いだ縁ですし、僕も「ザ・トップ5」の第1シーズンで阿南さんをゲストにお呼びしたことがあるんで、なんとかならんかなと色んな方にお願いしたら、ご本人が快諾して頂いたんです。

- 丸省さん初めてお会いしていかがでした?

丸省 僕みたいなリスナーがどうだったかなんて言うのがおこがましいです!

- ()

丸省 本当に想像通りの方でした。それに本当にプロの仕事を見させてもらいました。

政所 僕らで原稿を書いたんですが、読み方に気を使って頂いたり、ラジオではこういう言い方をするんですよって直して頂いたり、ナレーションはもちろん、そういう部分も本当にプロの仕事をして頂きました。

丸省 「ラジオのどんな所が好きなんですか?」って目を見て聞かれた時に、緊張して何にも言えなかったんですが、それを寝る前にいっつも悔やんでるんです。

政所 ()

丸省 未だに悔しい!

- もし、もう一回聞かれたら何て答えますか?

丸省 えーっと、えー、、、質問何でしたっけ?

政所 ラジオのどんなところが好きなんですか?

丸省 ぅー、、、、えっと、、、、ダメだ答えられねぇ!

- (爆笑)

政所 というぐらいの緊張なんですね()

- その思いはリリックに込めたということで、是非曲を聴いて下さいということですね!そんなEP1029日に予約が始まって、1110日に発売となりますが、最後に一言ずつあれば。

政所 今回はFUNKOTっていうジャンルの中でFUNKOTを歌うんじゃなくて次のステージにいって、ラップとの融合っていうのに一歩近づけたかなっていう。これは結構偉大な一歩かなって僕は思ってて、FUNKOT好きはそうなんですが、ラップに興味があったりする人も聞いて頂ければと思います。

丸省 これからFUNKOTはどんどん成長期なんでめちゃめちゃ上がって行きましょう。これから絶対いいことしかないです!


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というわけで、「ラジオ・デイズ EP」予約中です!

https://itunes.apple.com/jp/album/radio-days-ep/id933941894

現在上記リンクから視聴もできるので是非お聞きください!
「AVNY F」は先行してダウンロード可能です!

「ラジオ・デイズ」の視聴できる部分の歌詞を公開!
 

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